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親不孝のすすめ グレート・マザーからの脱出

三木祐一(みきゆういち)

評価した人の総数:1人 オススメ総数:(3コ)★★★
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作品紹介

親子関係がすべからく「孝行」の一言でくくれない現代。その親子関係、特に母子関係の底流に流れているものは何か、そして「孝」とは何か、を、日本や欧米の精神医学書や社会学書などを読み解き、自身の体験を踏まえながら分析して提示する。「不孝」が悪と常識化された日本という社会、そして、ますます複雑化している親子関係に、一石を投ずる書。
  • ファイルサイズ:2.4 MB
  • ファイル形式:pdf
ジャンル:
小説・エッセイ > エッセイ > 社会
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著者プロフィール

昭和元年、熊本県生まれ。京都大学理学部で物理学を履修、教師・ソフトウェア会社・マーケティング=シンクタンク、最後は民間福祉機関常務をもって現役を退く。

■著書
『不登校 親の心配・子の不安』(筑摩書房)
『不登校 母親にできること』(筑摩書房)

この作品に対する評価

評価した人の総数:1人 オススメ総数:3

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  • 既成の概念をぶち壊してくれる快著

    2014/08/04 投稿者:りーぶる オススメレベル:★★★

     儒教教育が隅々まで行き届いていた戦前においては美徳とされていた「孝」と「忠」の結託について述べられています。特に西洋においてなぜ「孝」に相当する概念がないのかについて考察したくだりでバシバシ膝を叩いてしまいました。西洋には神という絶対者がいますから、親だの国家だのを絶対視して孝行したり忠義をつくしたりはできません。「忠孝」の政治利用は不可能なわけです。しかし、西洋的な意味での絶対者が存在しない日本では……。
     現在においても親孝行はすべきものという価値観が支配的だとは思いますが、この作品を読むと、本当にそうなのかな? と立ち止まって考えてみたくなります。日本は西洋と異なる子供観をもつ国です。西洋においては子供は大人の未完成形ですが、日本では独立した存在として認識されます。子供を完成形とみなす発想が、親孝行という見返りを子供に要求してしまうのではないでしょうか。孝行という徳目は結局のところ親のエゴという結論に行き着きそうです。

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