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紙の本をベースにPDF化した作品
TRIANGLE-WAR(新風舎・刊)
水上碧士(みずかみあおし)
作品紹介
かつての西暦2000年。
世を滅ぼそうと企む魔界の王子が東京の街に降り立った。天の使いと名乗る少女から特別な力を授かった一人の少年・水輝青空は救世主としての宿命を受け、王子の野望を阻止することに。
3編から成り立つ壮大なるストーリー。天界、魔界、人間界、全世界の運命を懸けた究極ノンストップバトルアクション。
(作品冒頭1ページ)
荒れ果てた暗闇の大地に暴風が巻き起こり、激しい唸り声が不気味に木霊している。
「皆の者よ、よく聞け!」
黒雲が渦巻く魔界の空に、魔王の一声が響き渡った。
世紀に一度「魔界格闘審議会」として行われる武闘場、ネオ・コロシアムに数万名もの魔物たちが片膝を床に着け集結している。
会場のサイドに数ヵ所設置された巨大な矩火の燃えたぎる炎が豪快な音を立てて風に揺らめいている。
その前方には石膏で造られた黒く巨大な椅子。そこに深く座る怒りの表情の魔王・ガウザ。ガウザは静かに椅子を回転させ、すくっと立ち上がり拳を握った。
「これ以上、地球を神などに任せてはおけぬ!」
群衆は一斉に頭を低くした。
「よいか、皆の者。もう、おまえたちの力だけで人間どもを潰すことはできん。こうなったら最終の手段でゆく」
静まり返る魔物たち。メラメラと矩火の音が響き渡る。
「我が息子ガルネの命と引き換えに、今日、人間界の破壊計画を実行に移す!」
「オオオ―――――――――!!」
魔物は立ち上がり歓声を上げた。
……(つづく)
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小説・エッセイ
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