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「誰が」会社を変えるのか 近未来企業へのシナリオ

田中淳視(たなかあつみ)

評価した人の総数:2人 オススメ総数:(8コ)★★★★★★★★
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作品紹介

企業は、これまで良しとしていた原理や仕組みでは成果が得られなくなっている。それは紛れもなく、その原理や仕組みが時代の流れに合わなくなっているからだ。新たな時代の原理や仕組みのエッセンスは何か、そして「誰が」新たな時代に適応する企業に変えていくのか──大手写真現像機器会社を例に、これからの企業のありかたを考察した経営者・ビジネスマン必読の書。
  • ファイルサイズ:2.1 MB
  • ファイル形式:pdf
ジャンル:
社会・ビジネス > ビジネス > 経営
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著者プロフィール

1960年、和歌山県生まれ。和歌山大学経済短期大学部卒業。
1983年、株式会社日本マーケティングセンター(現、株式会社船井総合研究所)入社。東京事務所に配属。
消費財メーカー及び流通業を対象に経営戦略立案、中長期経営計画策定、組織改革、商品開発、店舗開発、事業開発等のコンサルティングに携わる。
1990年、株式会社アイ・ビー・シーを設立し独立。
2004年、ノーリツ鋼機株式会社入社。
経営戦略室、事業開拓部、品質保証部などを経て2010年退社。

※この情報は、初版刊行時のものです。

この作品に対する評価

評価した人の総数:2人 オススメ総数:8

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  • 企業価値を学ぶ上で欠かせない一冊

    2014/08/29 投稿者:にゃにゃ オススメレベル:★★★★

    経営戦略や組織改革に携わってきた著者が、信頼性のあるデータを活用しながら、優良企業の条件を論じた良質なビジネス書。取り上げられている企業も多数にのぼり、ケーススタディとしても参考になる。とりわけノーリツのケースは、質・量とも充実している。

    情報としての古さは否めないが、日本電産の創業時のエピソードをはじめ、企業の真髄は時代の変化に左右されないことを、再認識させられる。事業のアイディアと事業のやり方の比較や、「儲け」の話も深く頷かされた。

    企業のあるべき姿を述べているが、それを生かすも殺すも、最終的には個人の行動に委ねられているとする「期待」の件は、企業と消費者にとっての未来を考える上で、特に印象に残る。

    作品をダウンロードして読んでみる(要会員登録・ログイン)。
  • 新たな時代の原理や仕組みのエッセンスは何か、

    2014/08/29 投稿者:JapooJr オススメレベル:★★★★

    そして「誰が」新たな時代に適応する企業に変えていくのか、を著者の経験を交えて真摯に追究した本書は、ふたつの点で至極オーソドックスな内容となっています。ひとつは、企業活動=経営の正当な目的を踏まえた論述となっていること、もうひとつは、全体的に奇を衒ったスタイルをとっていないこと、です。したがって、ビジネス本としては良質のものですが、いわゆる“売れ線狙い”のインパクトの強さには少々欠ける嫌いがあるかもしれません。「これからの企業のあり方」を実直に模索してみたい向きには、恐らくうってつけでしょう。ただし、本書は2010年11月に刊行されたものであるので、その旨留意願います。

    プロフィールによると、著者は2004年にノーリツ鋼機株式会社に入社された後、経営戦略室、事業開拓部、品質保証部などを経て2010年に退社されたとのことです。つまり、在職期間は足掛け「7年」ということになりますが、本文で同社の例を折に触れて引き合いに出すのみならず、一章分を割いているのをみると、同社での職務体験は、著者にとって格別の関心をもたらすほどの刺激を与えたであろうことが窺われます。書名にも表われている「近未来企業へのシナリオ」に向けた変化に対する問題意識は、同社において端を発し、諸々の知見を吸収しながら洞察へと導かれた挙句、本書に結実したといえるのではないでしょうか。

    まずは、参考までに本書の「目次」を掲げておきましょう。

    はじめに これからの企業を探る
    第1章 自分流の考え型を持つ
    第2章 今、何が問題なのか
    第3章 株主の力と役割
    第4章 経営者の役割
    第5章 ノーリツ鋼機の行方
    さいごに 有効な選択肢を考える

    著者が提示する考えの基本(「台風モデル」の思考アプローチ)は、次の三つの「思考要因(Factor)」と、それらをベースとする「考え型(Framework)」ということです。ここから、船井総研(当時の社名:日本マーケティングセンター)での職場経験、並びに二十年来の経営コンサルタント業を通じての見識をもとにさらに思考法を敷衍しながら、それに付随した具体的な挿話を含め懇切丁寧に持論を展開していきます。

     【思考要因①】過去来歴……歴史に学ぶということ
     【思考要因②】類  似……事例に学ぶということ
     【思考要因③】影響要因……本質を見極めるということ

    また、いくつかの事例紹介の中で、トヨタやユニクロ、キリン、サントリーなどの一流企業についても高く評価する一方で短所にも言及し、歯に衣着せず率直に苦言を呈しているところは立派で好感がもてます。

    では、さしあたり第1章と第2章から本文中でとりわけ印象に残ったフレーズを挙げてみることにします。

    《今、企業に求められているのは「しないよりはまし」という曖昧さではなく、「しなければならないこと」と「してはならないこと」を明確に仕分けすることです。》(第1章P.35より)
    《人材を資産と捉えれば、その価値を高めるよう努めますが、コストだと捉えれば削ることしかなくなります。》(第1章P.41より)
    《やる気の出るビジョンを示すのは会社(経営陣)の役割であり、成果の出る指示を出すのが上司(管理職)の役割です。》(第1章P.44より)
    《役職や役職ごとの職種は、全て”善の連鎖”を機能させる人材育成のためのものと解釈することが成果に対する本質です。》《企業にとって差別化を図れる要素、あるいはその源泉は人にしかありません。》(第1章P.50より)
    《長寿企業の共通点は「身の丈にあった経営」「従業員重視」「長期的視点」だということです。》(第2章P.57より)
    《売上高や資産をいかに拡大しても、規模が企業の存続を保証するものではない》(第2章P.58より)
    《環境同様、企業経営を「拡大」から「継続」に転換することが時流適応だと考えます。》(第2章P.60より)
    《これまでの利用者に主体を置いた消費者志向のものづくりから、これからは循環型社会という理念に主体を置いた環境志向のものづくりが、価値観として事実上の標準(デファクトスタンダード)になっていくでしょうし、不毛な値引き合戦よりその方が結果的に利益を生むことになるでしょう。》(第2章P.65より)
    《今、企業にとって重要なのは、自社の仕事は何をどうすることなのか。それには何が必要で、何が足りないのか。それらを客観的に把握することです。》(第2章P.89より)

    …いかがでしょうか。どの業種、どの企業にもあてはまる(ある意味で)常識的な見解だと思われますが、一方で目先の利益をだすために日々業績UPへの対応を求められる企業の経営陣やビジネスパーソンたちにとっては「わかってはいても、なかなか実行に移せない」耳が痛くなる話でもあります。これらの文言は文脈を加味して包括的に理解することで説得性がいや増すでしょう。たとえ普段から意識の高い方でも、あらためて「気づき」を得ることができるはずです。なお、当レビューでは割愛した第3章以降も著者の冴えたロジックは展開していき、示唆的な話が満載となっていますので、自身で確かめてみてください。

    自ずとテキストがすべて物語るゆえ、門外漢による素人解説は不要でしょうから、もうこれ以上「屋上屋を架す」愚は慎むことにします。空騒ぎのように巷で量産される玉石混交の“トレンディ”なビジネス本や自己啓発本に厭き厭きし、久しくこの類の本に触手を伸ばせないでいる御仁にこそ読んでもらいたい一書ですので、ぜひ一読を。最後に一言。時間と興味のない読者は、ノーリツ鋼機を実例に説く「第5章」を省いても特に問題はありません。それでも、今後の企業経営を再考する上で格好の教材たりえています。

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