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ゲンナイ君が行く

穂南あずさ(ほなみあずさ)

評価した人の総数:2人 オススメ総数:(6コ)★★★★★★
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作品紹介

世話になった青年のために奮闘するカラス、ワケありの過去を持つ中年男性、音楽の歌のテストがうまくいかない女学生、学校でイジメにあっているけれど強くなりたい男の子──。登場人物が、ふとした瞬間に小さな魔法にかけられ、それぞれ新たな日常へと一歩踏み出していく姿を温かく丁寧に綴った児童文学7編を収録。小さな奇跡の積み重ねが、きっと大きな扉を開いてくれるはずだと日常を愛しみたくなる良書。
  • ファイルサイズ:1.6 MB
  • ファイル形式:pdf
ジャンル:
小説・エッセイ > 小説 > ファンタジー
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著者プロフィール

1958年生まれ。青森県出身、同県在住。
青森市内合唱団に所属。
青森市合唱連盟発行の機関紙『おたまじゃくし』に「ぱるる」の名で、本の紹介文【ぱるるの本棚─今月の立ち読み─】を連載中。

※この情報は、初版刊行時のものです。

この作品に対する評価

評価した人の総数:2人 オススメ総数:6

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  • 『この物語は、フィクションであり、登場する人物は、すべて架空のものです』

    2014/06/25 投稿者:JapooJr オススメレベル:★★★

    小学生の頃、学校の図書室の隅っこでいつもひとり児童書を読むのが好きだった。校内でも一種独特の場所で、決して広い空間ではなかったが、厖大な本の山で埋もれた空想の世界=夢の隠れ家として、子供心に不思議な感覚を味わうことができた。海外作品では『大どろぼうホッツェンプロッツ』、『エーミールと探偵たち』、『星の王子さま』、国内作品では『チョコレート戦争』、『だれも知らない小さな国 』などのほか、宮沢賢治や新美南吉、椋鳩十の童話に至るまで色々と漁ったもの。高学年になると、江戸川乱歩の『怪人二十面相 』シリーズに夢中になった。私の世代ではごく平凡でベタなラインナップであろう。当然の如く、大人になるにつれて自然と離れることになったが、今回、久方ぶり(30数年ぶりか?)に児童文学と呼ばれる作品(本作)を読む機会を得た。

    ただでさえ内向的な性格が、本の世界に嵌ると余計に自分の殻に閉じこもりがちになるが、そうした私の常習的態度が形成された原点のひとつに図書室での読書体験があるのは間違いなさそうだ。こうした引っ込み思案(今で言うと引きこもりか?)の性格は、大人の現在になってもまったく変わらず、自分でもいやになる。もっとも、「読書趣味」自体にはすこしブランクがあって、その後だいぶ年月が経過してから復活したのだが。

    閑話休題。本作の著者もまた、「あとがき」で書かれているように私と同じく「本の虫」のようで、読書体験を通じてわくわく感や、元気を与えられている人だと思われる。そんな著者がこんどは「書き手」として《物語を作る》第一歩を踏み出すことになり、いわば処女作として著わしたのが下記全7編の児童小説短編集ということである。が、本好きをくすぐる要素は備えているものの、構成センスはもうひとつ。小説の何たるかは熟知しているはずなので、文才を十全に発揮できる時機もそんなに遠くないと思う。

    「カラス、雇います」
    カラス(クロウ)の視点を通して、人間(さとしさん)との出会いと交流を描く、心温まるヒューマン・ストーリーだが、ゴミの収集という地域社会の時事問題が絡んでいて、教訓話の匂いも少々含まれている。文章にもそつがない。だが、なぜか印象に残らない。一言でいうなら、あざとい感じがするということか。…達者なだけに、惜しまれる。

    「名探偵の秘密」
    家族から「探し物の名人」と言われている少年(ぼく)の秘密は、お化けと話のできること。亡くなったおばあちゃん(お化け)に教えられ、おじいちゃんの探す(生前おばあちゃんが好きだった)音楽CDを見つけてあげたりしているが、ある日、近くの公園で桜の木の根元にはさまったままの白いお化けをその匂いで発見し……といったお話。前半部分と後半部分のつながりが今ひとつで、全体の焦点が散漫になった印象を持つ。心優しい純朴な少年の一途な思いがそこかしこに感じられるだけに、話の文脈の緻密さと整合性をもうすこし推敲した上で、プロットの練り込みをしてもよかったのでは。

    「鳩メール」
    コンビニで働く女の子(ハルカさん)は、いつもお菓子を買うと中味を外袋の上から粉々につぶし、それをレジ袋に入れて持ち帰る店の客(男の人)のことが気になっている。そんな二人の間に、当のワケありの男の人に餌(食べ物)を与えてもらっていて「人の言葉を話し、人の話すこともわかる」一羽の鳩が割って入って出会いを演出し、メール代わりの<伝書鳩>となって恩返し?をする、ちょっとメルヘンチックなストーリー。ほとんど破綻のない展開で安心して読めるが、予想を超えるような驚きが足りないか。

    「カナリアがくれた勇気」
    歌の大好きな女子高生(ゆきこ)だが、音楽のテストの際にうまく声がでないでいる。そんなイライラを入院したおじいちゃんが飼っているカナリアにぶつけると、それからカナリアも鳴き声をださなくなる。相変わらず歌えない辛さを抱える元気のないゆきこに「歌を忘れたカナリア」が突然しゃべりだし、励ます…。再び<話す鳥>というのも芸がないが、ゆきこが声をだせない理由が不明な中、強引にカナリアと重ねるかたちで結び付けるという筋立ても安直で、「勇気をだす大切さ」というテーマがぼやけている。

    「ダブル・レインボウ」
    魚の絵しか描かないことで有名な若い画家のところに一人の記者がインタビューをしに訪ねると、ある小さな男の子の話を語りながら、今まで誰にも話したことがない「魚の絵を描き続ける理由」について、現実離れした実演によってその秘密を明かす…。結末で画家と男の子の謎めいた関係性が示唆されるものの、真実はわからずじまい。「虹と魚」という絵画的な美しい情景が目に浮かぶようで、そこは奏功しているようだ。

    「ゲンナイ君が行く」
    表題作は、歴史上の人物が現代にタイムワープしコビトとなって出現する、という奇想天外でSFチックな異色の「成長物語」。いじめにあっている中学生(ぼく)は、学校に登校できず公園で時間をつぶすが、そこで不思議な生き物(「それ」)に遭遇する。手の平に収まるほどの大きさの「それ」(ゲンナイ君)はなんと平賀源内。驚くぼく(源内ダイスケ)だが、思わず自分がいま置かれている境遇を彼に話すと、親身になって耳を傾けてくれる…。ひと夏の間に芽生えた二人のゲンナイのほのかな友情が微笑ましく、ゲンナイ君が蒲焼を食べたり、エレキテルをいじめの仕返しの道具にしたりと、よもや想像もしない展開にびっくり。ただ、話の背景にある「いじめ」の影が薄いのが残念。

    「コンビニ「ミラクル」へようこそ」
    新しくできたコンビニ「ミラクル」。そこは3つ子の店長(星川さん)と3つ子の店員(羽山さん)が交代で1人ずつお客に対応する一風変った店。実は、彼らの正体は…。全体をうまくまとめようという気ばかりが先走った感が強く、藤子・F・不二雄の短編に似たブラックな味わいはあるものの、習作の域を出ない。もっと緻密な構成を望む。

    ということで、全体的に及第点はあげられるが、こぢんまりとまとまりすぎの嫌いもあって、思いがけず辛口の評価になってしまった。これからの活躍にぜひ期待したい。

    先に述べたが、個人的に児童文学の世界に接する機会を持つことができたのは嬉しく、ほんの一瞬、小学生の頃に返った気がしたものの、すぐに眼前の現実に引き戻された。やはり、もう「夢の隠れ家」の住人にはなれないということか。とてもやりきれない。

    そんな、ひからびた心でいっぱいの大人たちの童心を取り戻すきっかけにぜひどうぞ。

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  • 説明不足!

    2014/06/11 投稿者:とっとこクリスタルガイザーマン☆ オススメレベル:★★★

    設定や展開がご都合主義で、作者の中で完結してっるて感じ。

    矛盾してる点もかなり気になってしまった。

    物語のテーマとか、題材は面白いのに残念!

    設定は結構面白いものもあった。

    ダブル・レインボウとかゲンナイ君が行くとかは良いネタだと思う。

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