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ボクはロックンローラー シックスティーズはパラダイス

囃ハルト(はやしはると)

評価した人の総数:2人 オススメ総数:(8コ)★★★★★★★★
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作品紹介

1960年代の大阪の下町を舞台に、少年がポップカルチャーと人情に囲まれて成長していく姿を描いた瑞々しい青春小説。「ステキなタイミング」「ルイジアナママ」など、懐かしのヒット曲、「シャボン玉ホリデー」「ローハイド」などのテレビ番組などがふんだんに出てきて、団塊の世代にはたまらない。巻末に「ふろく」として「シックスティーズ人気者ベストテン」もついてお得。
  • ファイルサイズ:1.4 MB
  • ファイル形式:pdf
ジャンル:
小説・エッセイ > 小説 > その他
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著者プロフィール

1954年生まれ
1977年同志社大学卒業
大阪市在住
ブログ:シックスティーズはパラダイス

※この情報は、初版刊行時のものです。

この作品に対する評価

評価した人の総数:2人 オススメ総数:8

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  • 50年前の青春

    2014/06/24 投稿者:saka オススメレベル:★★★★

    1962年の大阪を舞台にした、青春ロックンロール小説。思えば貧しいが希望に満ちた時代だった。この年の紅白の視聴率は80パーセント。娯楽がいかに少なかったか。そんな時代に主人公の少年は、アメリカンポップスにはまる。プレスリーやニール・セダカなど。国内ではそのメロディーを日本語の歌詞で歌ってた。まさにアメリカから風が吹いていた時代。音楽だけでなく、マンガ、バラエティ番組と、懐かしさ万歳。団塊の世代の郷愁をくすぐる傑作。

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  • Viva Paradiso!【よろしくRock 'n' roll!&懐かしき60‘S!】

    2014/06/11 投稿者:JapooJr オススメレベル:★★★★

    音楽がでてくる60年代青春小説というと、四国の田舎町で過ごす高校生たちの青春を描いた、芦原すなおの『青春デンデケデケデケ』を思い出す人も多いかもしれないが、本作『ボクはロックンローラー』は大阪の下町を舞台に繰り広げられる、成長する少年の姿を瑞々しく綴った、エッセイ風の文章を所々織り交ぜた著者の自伝的小説である。

    主人公(トキ坊)が上級生(佐藤)との喧嘩の最中、腕の引っ張り合いで膠着しているときに唐突に「アホが見るブタのケツ」とつぶやくときの光景を想像すると、抱腹絶倒まではいかずとも、思わず頬が緩んでニヤニヤしてしまうこと必至だ。それから、教師をしていて、音楽に造詣が深い、独身の叔母(アヤ子)にピアノを習いながら、当時のいろんな洋楽の歌を教えられる日々。そうして身近に可愛がられる至福のひと時を平穏に過ごす中で、時雄自身の淡く芽生えた初恋と対照的に、叔母の失恋を通し苦い大人の世界を垣間見るシーンは、なんだか胸がしめつけられるようで、ホロっときてしまう。

    そう、この小説のなかでも「夏休み」の経験が山場的にクローズアップされているが、まさに60年代というのは我が国の戦後高度経済成長期と重なる<夏>(=「青春」)の季節であったといってよいだろう。当時のヒット曲、テレビ番組、著名人に菓子など固有名の数々が彩りをそえるように頻出するのも、この時代の輝きを一層引き立てるうえでの道具立て以上の何か、つまり単なるお飾りではない、実感を伴うための具象性を備えているからではないか。いわば追憶のマジックを成り立たせる装置ともいえる。

    「少年ケニヤ」になりきって、転向生(高井)をいじめる上級生(赤尾)に向かって絵に描いたような《正義のヒーロー》ぶりを発揮するエピソードも色あせてみえないし、なんといっても、本作の絶頂は、お楽しみ会で時雄の憧れである《ロックンローラー》を模して熱唱する場面で、まるで今そこの目の前で演奏しているかのような臨場感だ。青春には喧嘩や友情、恋…そして、素敵な音楽(BGM)がつきもの。少年はいつだって、《可愛いベイビー》にモテモテになるために男として「カッコ良くなりたい」と夢見る。

    それはさておき、そんな希望に満ちた「古き良き時代」の痕跡を写しとるかのような著者の筆運びは、(10年以上)世代差のある東京育ちの身であってもなんら違和感なく、「昭和」の景色がディテールまで含めて目に浮かんでくるほど。今から取り戻すことが不可能であればこそ、過ぎ去ったものへの愛着はなおさら大きく膨らむはずであるが、それが単なるレトロ趣味の回想モノで終わっていないのは、著者の心のうちにいまだその幸福感があり、活き活きとよみがえる新鮮さを常に保っているからかもしれない。

    (例えば、『三丁目の夕日』の如く)とかくノスタルジックな甘酸っぱさに浸るだけと批判されがちのこの手の作品の中で、本作が他と隔絶したビビッドな軽妙さを維持し、コンテンポラリー(同時代性)の読み物として成立せしめているのも、自らの体験を十二分に血肉化しているからで、過去(の記憶)を扱っても決して古びることはなく、小説としての普遍性を持ち得る希有な青春記に仕上がっているといっても過言でない。

    Good Oldies Osaka Downtown、<ジャパニーズ・グラフィティ>の続編を期待したい。

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